労働と修行

今月は休みが多い月ですよね。
正月休みに成人の日。うちも一人成人式を迎えた従業員が居ます。
ささやかながら成人式のお祝いを手渡し。引き続き頑張って欲しいです。

成人式と言う明るめのニュースの他は少子化や円高、物価高等、暗めの話題が多い今日この頃。
マスメディアからは「全く賃金は上がってない」と言う情報が多く聞こえてきますが、現場の感覚では賃金は上がる傾向にある様に思えます。

人件費の上げ基調に加え、相変わらずの人材不足。飲食業、サービス業等が復活した影響で求人数が爆上がりしている事が大きい。
うちのまわりのパートアルバイトの現状は、工場系は1,000円では人が来ない。1,100円~が勝負と言う感じ。
正社員求人も年間休日数105日となると応募は望み薄。かと言って基本給は下げれない。零細界隈でも110日以上はマストになりつつあります。(固定給の場合休みが増えるって事は賃金は上がる事になりますよね。)

正社員雇用の方では、テレワークの有無を選択の理由に挙げる人も増えたと聞きます。
昨今のコロナ禍の影響ですっかり定着した?テレワーク。取引先に電話して担当者を呼び出したりする時に「○○はテレワークでして」と言われる事が珍しくなくなってきました。働き方は本当に多様化したなぁと思います。
学生の中でもテレワークは人気の様です。会社に行かず、時間を好きに使えそうに見えるからかな?
ただ、学生時代に即戦力になる位の実力を付ける事が必要ですよね。

会社側もこの多様化に対応する必要がありますが、テレワークってかなり成果主義に偏った仕事形態だと思うので会社にとっては結構都合の良い働き方に思えます。
会社の目的って他利は無論の事、自らの利益も出す事が重要ですから、その目的を達成する為に福利厚生を充実させたり仕事に集中してもらえる様に環境を整えたりする訳です。この辺は経営の仕事の中でも重要な所です。(特に難しい精神的なケアも。)
これをほとんど考慮しないで「結果のチェックだけすればok」と言うテレワークは、経営側(管理する側)にとって物凄く良い物なのでは?と思っちゃいます。

仕事を命じて納期を指示して終わり。今はジョブ型とか言いますね。
「ジョブ型とは?」と検索かけると「ジョブ型雇用とは、明確なジョブディスクリプションのもとに雇用されるシステムです。 業務内容や責任の範囲、必要なスキル以外にも勤務時間や勤務場所などを明確に定めた上で雇用契約を結びます。 そのため、別部署への異動や転勤などは無く、昇格・降格も基本的にはありません。」
Google先生は上記の様に仰ってます。

また転職サイト(クリエイト)では「ジョブ型雇用で重視されるのは「仕事内容に必要なスキルがあるか」です。」と言ってます。
これってほぼ外注ですよね。

前にも書いたけど、合う人(必要なスキルのある人)には合うと思うけど、メンバーシップ型が土壌の日本人にはあまり合わないんじゃないかなぁ。

成果を上げるには、目標を達成できる実力を付けた上で報酬(成果)に見合った労働をしなければならない訳です。ですが今の日本は成果主義を標榜しながら、その成果を上げるための修行(あえて修行と書きます)や労働さえも「私生活の充実こそ大事」と言って遠ざける様に見えます。ただただ楽をしたいだけに見える。
一社に長期勤務や残業なんてナンセンスと言い、仕事の失敗や勤務態度等を注意すればパワハラ...海外では残業なんて聞いたこと無い等と良く聞きますが、海外では成果を出す為の労働を軽んじれば「もう来ないで良いよ」って事になるのでは無いでしょうか?

成果主義を地で行くアメリカの状況はどうなんでしょう?
*アメリカの方は残業しないって本当ですか?
*欧米は日本に比べ残業しないと聞きますが、成果主義ですぐにクビになるとも聞きます。欧米の成果の出てない社員は残業してないのでしょうか?してないとしたらどのように考えているのでしょうか?
Quoraで検索した一部ですが、概ね「成果出してれば残業は無いけど、成果があがらなければ当然残業だし、それでも成果が出なきゃクビ」と言う認識で良さそうです。(そもそも残業の考え方自体、日本とは違う気がします。)
一応ヨーロッパの方も載せときます。
ヨーロッパの労働時間が短く、有給休暇が長いのに会社が回れるのは何故ですか?
上記回答に「新卒でも10年選手と同等の仕事をする必要があるので、大学時代にお金払ってでもインターンシップで経験積む」とあります。

対して日本はどうでしょう?全てとは言いませんが、工業系の専門校を出た学生も過半数以上は現場に入れば普通科の学生と同じレベル。
工業の専門過程を終えて、それを活かせる製造業の一員として就業したのに作れない。作れない=給与安いなら良いのですが、作れない=給与高いとなっている。作れないのに給与は発生するので自身にかかる負荷が高くなるのは自明の理。これ考える時、いつもドラえもんの正確グラフの描写が思い出されます。

グラフさん、完全なパワハラですねw
うちでも工業高出身は居ますが、前述通りなので普通科卒と同じ課程を進みます。実際の所、こちらが企図している専門校卒レベルの学力や習慣を有している人材は少ないでしょう。

ジョブ型、メンバーシップ型、どちらが良い悪いと言う話しでは無いですし、「日本が」「海外が」って問題でも無いです。結局の所、生活の質を上げたり精神的な安定を得るには一定以上のお金が必要で、一定以上のお金を得るには自身の能力を上げて他者から必要とされる必要がある。自身の能力を上げる為には自己研鑽に時間を使う必要がある訳です。
転職しない方が転職するより能力を向上させやすいのであれば、転職する必要は無いし、逆もまた然り。これを判断するには様々な事を客観的に見る必要があるし、正しく判断するにはやはり能力が必要で、その能力を得るには能力を得る為の自己研鑽が必要な訳です。
これが出来ていれば、自ずと時給1,500円、月給35万、年収500万はクリアしていけると思うのですが...

それを長時間労働と捉えるか?自己研鑽と捉える(感じる)か?は本人次第。
これからの若い人達には是非自責の考え方を持って様々に考え選択していって欲しいです。
正しく自責し、成長に繋げて欲しいと思います。


2 comments to this article

  1. 京都のきりこ

    on 2023年1月23日 at 11:57 PM - 返信

    コメント失礼いたします。
    日頃からブログ拝見させていただいております!
    もしよろしければ木下社長にお話などを聞いてみたいのですが、
    可能でございますでしょうか?

    大変失礼なことと承知のうえなのですがブログなどを拝見させていただきもっとお話をきいてみたくなりコメントさせていただきました。

    • daitetsuseikou

      on 2023年1月24日 at 6:50 AM - 返信

      はじめまして!
      最近は愚痴ばかりになっているなぁと思ってまして、何だか申し訳ありません。
      ご遠慮なくメール等お送りお下さいませ。
      こちらこそよろしくお願い致します。

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