お金と誇り

ある熟練の職人は「仕事は金じゃない」と言い、また別の職人は「お金が大事」と言う。
日本の美的感覚は前者を良しとしますよね。
どっちも正解だと思いますが、立っているステージで見解は違ってきます。

私は常々「お金が大事」と言ってますが、カネカネカネカネお金大好き!٩(๑´3`๑)۶って訳でも無いです。
他の会社の社長や職人とも話す機会が結構ありますが、概ね若い方は「お金大事」、そうじゃない方は「仕事は金じゃない」と言う傾向がある様に思えます。
私自身は、お金の大事さを実感する事は「仕事は金じゃない」の境地に立つ通過点なのかな?と思います。
私も10年選手の頃は「カネじゃカネじゃ~!カ~ネ持ってこ~い!!ワッショイヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノワッショイ」からの~「誇りじゃメシは食えん!!」みたいな考えが強かったしねw

今も多少その気持はありますが、15年20年25年と経過してきてちょっとづつ考えが変化して来ました。
同年代の職人達は概ね同じステージに立ってるなぁと思います。勿論自分より上の人も居て勉強になります。
ここまで来た人が共感しあえる「何か」が確かにあると思える。これが「仕事は金じゃない」って事なのかもしれません。

あるいは才のある人は、もっと早くこの域に到達しているのかもしれません。
ですが、色々な人と話しをしていると技術的にも人間的にも成熟してくるには、やはり20年位の経験が必要な様に思います。
上を見て走り続けて来た20年が。
結果から進めて行くと「仕事は金じゃない」と言い切れるのは、現状お金に困らない位の給与を得ているから。
お金に困らない位の給与が得られるのは、それだけの価値がその人に備わっているからで、その価値を身に付けるには走り続けてきた20年が必要って事になります。

前も書いたかな?年収で700万越えてくるとお金の悩みから解き放たれはじめます。そうすると気持ちに余裕も出てきます。
ブリンカーでも付けてんの?って位前しか見えない状態だったのが、視野が広がるって言うか。
自分自身の為に深めていた技術が人の役に立ってると思える様になるし、他者に寛容になれる。「余裕が生まれる」。

丁度新しいページを製作している最中に製作会社の担当者と話していて「あ~俺こんな事言ってるわ」と思いました。
え?気付くの遅い?(∩゚д゚)アーアーキコエナイー
まぁ偉そうに書いていますが、私はまだ利己的な方に傾いてしまいます...
もっと深めて粋でありたいですよね。


コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)