成長戦略

10/16から来季新卒(高卒)の面接がスタートしました。
うちにも現場で二名応募があり、二名とも採用する事にしました。
人材確保は企業にとって至上命題と言っても過言では無い重要な案件ですよね。
弊社の人材確保策は「育てる人材確保」なので効果が出てくるまで時間がかかります。
思ったような効果が出ているのか?ちょっと振り返ってみました。

うちの最年長(職歴)は25歳の男性。高校新卒からの6年目です。
一時期「トンネルの中に居るなぁ」と思わせる時期がありました。よく言う「○○年目の壁」と言う奴ですかね?
最近それを抜けた感があります。
もう少し自分の作る物、作った物に対しての執着を見せて欲しいですが、それも追々出てくる事を期待と言った感じです。

そしてうちの現場、パートさん併せて女性が四人居ますが社員として現場に居るのは一人。
事務やる?と聞いたら「今まで教わった事がもったいないので現場でやります」との返答。
今度の一月で丸一年になります。
勤務形態は勿論の事、汎用機での加工、ドリル、バイトの手研ぎ、サンダー使ってバリ取り等々。男性と同じメニューをこなして来ました。
この時期は切粉での火傷や切り傷等、兎に角傷は絶えませんよね。これらとも向き合ってやって来ました。ここまでやったら確かに勿体ないかもしれませんね。

見出し写真の切粉、これでも少し捨てた後です。9尺の旋盤でこの量なのでどれだけ削るか解って貰えると思います。
セラウェイ使ってる為、高めの周速で片肉3ミリ前後削るのでホント飛び散ります。
経験者なら解ってくれると思いますが、この切粉が熱い!ホント熱いんです。頭に当たれば髪が溶けるし、手に当たれば火傷。そして背中とか狭い所に入り込んで来るんですよね...これを女性がやってます。
出来るだけ「男女の区別なく接する」事を心がけてるつもりですが、これを女性がやるのは本当に凄い事だと思います。

(面取りバイト研ぎ中)
女性が現場仕事をやるのは珍しく無くなってきましたが、8インチチャック以上の試作、多品種小ロット界隈で男性と同じ現場仕事をやっている女性は非常に稀な存在だと思います。それ故か、メチャ覚悟決まってます。
私、仕事に関してはかなり厳しいし、実際厳しい事も言います。
辞めちゃうかな?と思った時期もありましたが、私に噛み付いて来る位の気合を見せて乗り越えてきました。
そして徐々にNC機に向き合い始めています。

こちらは高校新卒で4月から。

半年経過しました。何だかんだ言って続いてます。
この社員で高校新卒も5人目。半年やれば下手な経験者より出来る様になってきます。これは今までの経験から解っている事。
この彼は中々手が早い。早いんだけど切削面が汚かったり、イマイチ適当。あまり細かい事は気にしないのかな?(気にしてくれ;´∀`)
彼も前述の彼女同様のメニューをこなしています。汎用旋盤加工も一通り行って、今は少しづつマシニング操作を教えています。
徐々に厳しい期間に入ります。ここからの3~4ヶ月が一つ目の山ですね。

まぁ二人共順調に時間を過ごして居ます。コロナ禍の状況は意外と新人達にとって良い面があったかもしれません。
仕事が薄かったので自習にあてられた時間が今までの新人達に比べて多い気がします。
まだまだ全然理解してないし遅いし、話しになりませんが、それは私も同じでした。
ここから徐々に一人で出来る事が増えてくると面白くなってきますよね。
紆余曲折ありますが、徐々に従業員も増えて売上も少しづつ上がってると思えば「育てる人材確保策」も多少の効果は出ているのかと思います。(思いたい。^ω^;;)

厚生労働省のページに人材確保対策と銘打ったページがあります。
色々興味深い内容が出ていて参考になります。多品種小ロットで5人前後の零細と言う弊社には難しい対策が多いですが、「おっ!」と思える対策もあって上手く実装出来れば面白そうと思える対策もいくつか掲載されています。興味ある方は一度目を通して見て下さい。

冒頭に書いた通り、来春の新卒採用が決まっています。
そうなると機械が足りない&広さも足りない状態になってきました...嬉しい反面、情勢が難しく悩ましいです。
今回のコロナ禍は、お客様に助けていただいて何とか事なきを得ています。
そして今まで行ってきた「きちんとした品物をきちんとした納期で収める」「お客様のニーズに応え、誠実に対応する」事をメインに進めれば、今回の様な大きな異変にも何とか対応出来ると言う手応えを掴めました。(今後の所謂ニューノーマルがどうなるか?不透明ですが)

今後は更に盤石な体制作りを念頭に進めたい所ですが、大き過ぎると支出が大きくなるし、小さ過ぎると人の力量頼りになってしまって、ちょっとしたイレギュラーで傾いてしまう。
お金使わないと儲ける事は出来ませんが、選択を間違えると大きな重荷になってしまう(機械は高いし、工場拡張と言っても大変な支出になりますからね)。この辺のバランスは難しい所です。

技術習得も経営もトライ&エラー。それを行う様にする事こそが成長戦略なのかもしれませんね。


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