加工現場

写真はハステロイC276のシャフトスリーブです。
太いほうが外径Φ55、内径Φ45、全長180。細い方が外径Φ35、内径Φ24、全長125。内外径交差は双方とも0~0.01程度、内外径同軸度、直角度が各0.02。
中々いやらしい長さに交差、痺れる内容です(^_^;)
内径に角溝があり、これまた交差の厳しい所へ加工なので仕上げ前に溝入れの必要があったり、大きさの割に手が掛かる加工でした。
外径が全域に渡って公差範囲(面粗度3.2s)なので、最後に仕上げ。
各3個でしたが、いや~久々に神経使いまくりでした~。
ハステロイは材料高いしね。
検査OKで完成。

お次はヤキバメ品。

S45C外径Φ190のヘッダーにSUS304 Φ64のシャフトをヤキバメ。
つっかかると終わりなので最低でも0.2のクリアランスは欲しい(0.3欲しい)。

長い...長いしデカイから開かない...(;´Д`)
プロパンで根気強くがんばりました。
入れる時はドキドキですw
つっかけたら、軸の方を削るか...なんて考えるのはダメ!絶対入る!と言う確信を持って望まないと、入らない。正しく優勝のかかったショートパット。我々の仕事もメンタルが大事だと思える瞬間です(笑)
(実は一回失敗しかけたので、その日は帰って日曜日にヤキバメしました^^;;)
入れた後に外径仕上げて完了。

小ロット品は相変わらず忙しいです。
ヘンテコな仕事が多いので刺激的です。

新入社員も汎用機で加工中。

穴あけはイロハのイですよね。

そして、うちで言う所の横突切り。

丸棒から加工する際に内径を結構削る時は、この横突切り加工をするとくり抜いた材料を端材としてキープ出来ます。治具を作る時やリング1個の注文の時等に地味に役に立ちます。
この横突切りとΦ40前後のドリル加工は新入社員には定番の仕事です。


1月から入っている女性社員に教わりながら機械操作中。(先生優しすぎるよ)
こうやって教える事で自分も復習になりますよね。
まぁバイトの研ぎが無いので、半分遊びみたいなモンですが(そこまで教えてる時間が無いので、申し訳ないとも思いますが^^;;)溝深さが30mmと深いので、少しでも下手すると折れます。と言うか新人二人共折ってくれました...ヽ(`Д´)ノプンプン

まぁ仕方ないか...溝のバイトの手研ぎは初心者にはハードル高いのでセラウェイのバイトですが、セラウェイのバイトは無理きいちゃうんですよね。だから微妙な音の変化と手応え、キリコの具合等で気付かないとドンドン進めちゃってボッキリ逝っちゃう。

少しでも経験値としてプラスにしてくれと願わずにいられません。
「工場の騒音の中で音なんて聞き分けられるんですか?」と聞かれましたが「聞こえるよ」としか言い様がない。積み重ねの問題なので、すぐ出来ない。これがどうにも我慢ならない様です(^_^;)。
単純にずっと続ければ良い訳じゃ無く、「ビビリ音等の異音を聞き逃さない」と言う気持ちを持って続けないと聞き分けられる様にならないんですよね。15年以上の経験者がチップの刃先を完全に無くした状態で起動ボタン押してるの見ると、この辺はつくづく技術職だなぁと思わずにいられません。

自分自身も「早く上達したい」と思っていたので、出来ない状態が続く最初の2年位はキツかった。
気持ちが解る分、何とか早く引き上げたくて「自分なりの」コツとか色々伝えるんだけど、「自分なりの感覚」故に人に伝えるのは難しい。
しつこく続けてもらう事が一番の近道。頑張ってくれ。
早く冒頭のスリーブやシャフトが一人で出来る様になると良いんですが、まぁあと3年、いや5~6年以上かかるか。

いずれにしても現在の状況下で、こうして普通に仕事が出来ている事が本当に有難いです。
我々もいつ罹患するか解らない状況ではありますが、世の中の機械設備が完全に止まって生産活動が滞ってしまったら一気に自体が深刻になってしまう。その為にも出来る限りの防御をしつつ、やれる事をやっていきたいと思っています。


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