人を入れる準備

独立に向けてもう一つ。
人手の問題です。現状の人材不足は周知の通り。
まぁここ5年位は景気良かったと言うのもありますね。
ですが2019年9月の現状、我々の業界はピーク感があります。ここから徐々に落ちていくのか現状維持なのか?解りませんが、全体的に一段落している気がします。と脱線しちゃいました。

人手の問題をどうするか?

起業する前に誰かを誘って起業すると言うのも悪くない手かもしれません。
私自身はある程度基盤が固まるまでは一人でやった方が良いんじゃないかな?と思いますが様々な状況で独立時から二人、もしくは複数人で立ち上げる事もあると思います。

二人で立ち上げ。共同で会社を興すと言う感じでしょうか。
我々の業界だけじゃなくても良く聞く話しですよね。
パートナーは大体会社の同僚になるのかな?
けどこれって上手く行かないと言われてるやり方ですよね。
それなのに何故やるんだろう。

もう何年か前にどっかの掲示板で見た書き込みが結構深くてずっとブックマークにしまってあります。もし共同で会社を興すと思っている方が居たら目を通して欲しいです。
29歳の時に二人で会社を立ち上げて、2年が経過した感想

前述した通り私は二人で立ち上げると言う事に対しては否定的です。となると一人で立ち上げる事になりますが一人で出来る事は限られています。
私も初年度はバタバタでした。(楽しかったけど)
個人事業主として起業した後は、加工してお客様の応対をして伝票の整理をして...(ん?今もあまり変わってないな(^_^;))
全てを自分一人で行った結果、一ヵ月で一杯一杯になってしまって妻に経理の大部分をお願いして、何とか一年間凌ぎましたが人を入れないと如何ともし難い状況になってしまいました。
それから法人成りして求人を出し、人の問題と向き合い始め現在に至ります。

人については本当に難しいので問題を認識して準備しておくのは悪くないかもしれません。
ただし「具体的にどの様にすれば良いのか?」正直言って私が教えて欲しい位です。
なので私が現在居る金属切削加工の試作、多品種小ロット界隈に限定して極めて初歩的な事を書いてみます。

まず己を知る事が大事です。(まぁこれ、ほとんど私に言ってます...)
この仕事はとても特殊だと言う事を深く認識する事。
自分や周りが同じ様な仕事をしてるので、結構一般的な仕事と思いがちですが、この仕事は凄く特殊です。機械加工士なんてまず居ません。そして機械と言っても様々な種類があるし、その中で材質の違い、径の大小、長短、量産か試作か?これだけでもかなりの差があるし、全く違う考え方が求められます。その中で自分の会社にあった人材がどれだけ居るか?えぇ、全然居ません(苦笑)
加えてこの人材不足のご時世。
本当に人材確保が難しいと言う事を認識しておく必要があると思います。

そして起業しようと言う人(それを実際に行動に移す人)の思考は少数派と言う事。
起業家の人達の思考は理屈は合っている事が多いですが、他人が同じように考えているかは別です。今までそれなりの人数を見てきて私が感じた事は「あぁ...自分の考え方と同じ様に考えて行動する人って本当に少数なんだ」と言う事です。
なので、理屈が合ってるからと言って自分の考えを従業員に押し付けると上手く行きません。
・仕事がかなり特殊だと言う事。
・自分の考えも特殊だと言う事。
これは押さえていた方が良いかと思います。

上記は心構え的な物ですね。
それを踏まえた上で、大事なのは給与の確保だと思います。
要するに人雇っても大丈夫か?って所の確認です。私は何にしても心配性なので、まずは二人分程度稼げる様になってから取り掛かりました。だって雇ったは良いけど仕事が切れて給与払えません何て事になったら?と思うと怖くて...(;^ω^)
(この辺は色々な考え方があると思います。)

雇うのは経験者?初心者?
運良く経験者を雇えたとしても最初からマッチする経験者はまず居ないです。
最初からマッチする様な腕のある人はまず間違い無く他社にも知られています。
そういう人が辞める、もしくは所属していた会社が締める等の理由でフリーになると言う事になったら同業他社からすぐ誘いがかかります。情報が入ってくる段階で既に他社への入社が決まっていると言う感じです。
更に誤解を恐れずに書かせてもらうと、経験者と言っても量産系の会社で10年以上やっていた人が試作の会社に来て戦力になるか?と言うと正直言って戦力になりません。Rの座標が出せなかったり、三角関数は勿論、周速の計算すら解らない人が殆どです。(うちに面接来た人でこれらが出来た人は10%以下です。10人以上の会社で工場長と言う方も面接来られた事がありましたが、出来ませんでした。)
この辺りも頭に入れておくべきポイントかもしれません。
私は本当に勘違いしてましたので(;´Д`)

経験者については散々書いた通り中々上手くいかないので、うちはもう経験者は諦めて育てる方へシフトしています。(凄く出来る人が来てくれる...なんて夢も捨てきれませんが)

経験者に対して否定的に書いてますが、二人になると本当に楽になります。
ある程度基礎が出来るまでは測定が出来る程度の経験者でも助かります。
多少回る様になってから未経験者を入れて育てるのも良いと思います。
そして今のご時世、外国人を視野に入れる必要があると思います。
いずれにしても10年はかかるので、続くかどうかは難しい所ですが...

ざ~っと書いてみましたが、あくまでうちと同じような形態の会社に限った話しですので流して見てもらえればと思います。
一人で続けるのも悪くない選択だとは思います。
人を入れたとしても、その人が辞めると精神的なダメージが大きいです。それがどんな事情であろうと本当にキツイです...(´Д⊂ヽ

ですが育ってくるのを見てると、こちらも充実感あるし、4,5人になると会社が形になって行く様で面白いです。(順調に行けばですが)


3 comments to this article

  1. nya

    on 2019年9月21日 at 5:59 PM - 返信

    他業種ですが零細企業の経営者です。考え方等勉強させていただいております。独立して2年、売上は一気に増えましたがやはり下り坂を感じております。がここでさらに外国人研修生を雇おうと考えております。とにかく人が足りない、外注費も大きいので社員で少しでもまかないたい、がヒマになれば人は幾らでもいる、仕事も減る、なら雇わなくても良いのか?でも忙しくなってからでは間に合わす受けれる仕事も人手不足で請けれない。などなど悩みは尽きません。またお邪魔いたします。

    • daitetsuseikou

      on 2019年9月22日 at 8:55 AM - 返信

      ありがとうございます。私もまだまだです。一緒に進んで行きましょう!
      人については本当に難しい所ですよね。色々悩みが尽きないのは私も同じです。
      ですがちょっと違った視点で見てみると面白いです。
      これを読んでみて下さい。
      ざっくりした考えですが、私自身はとても納得できました。
      特に「時間は有限」と言うのは私も常々思っている事です。
      いずれにしても動かないと0点ですからね。
      いきなり上手く行く事は稀だと思いますがトライ&エラーを繰り返す事は自分にとってプラスに働くって事を起業した方ならお解りの事と思います。
      しつこく行きましょう。

      • nya

        on 2019年9月22日 at 10:27 AM - 返信

        納得です。労務と人を育てることと将来のことを考える、大きく分けると3つの仕事が自分にはあると思っているのですが、割合が労務に大きく取られているので、分担してもらえるところは社員にしてもらい有限な時間を有効に使っていきたいと思います。

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