三月も中盤に差し掛かってきました。暖かくなってきましたよね。
花粉が物凄くて中々シャッターを開けられないのがもどかしいです。
さて先だって材料屋さんが「図面を見て欲しい」と来社されました。
特殊鋼を扱っているとの事でそのつながりでメーカーさんから加工の依頼が増えているとの事。
早速図面を拝見...ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!
久々に衝撃的でした。だってサブμの交差があるんだもん(;´Д`)
幾何公差です。確か同軸だったかな?0.0005ですよ?どうすんだよこれ。
その他寸法公差も±0.002の箇所が数か所。
これは流石にお手上げです。
この精度が必要となる業界は限られてるかもしれませんね。
間違いなくその一つに挙げられる業界。そう、工作機器メーカーの仕事です。
このクラスをこなすには最低条件として全館完全温度コントロールが必須だと思います。
ただエアコン入れれば良いって訳じゃ無い。きちんと各箇所にセンサーを設置してコントロール&壁面や屋根の断熱。その上で使用する機械も一般に出回ってる機械の一段上の精度用の機械が必要になると思います。
工作機械を作る機械。所謂マザーと言う奴。
だって普通に主軸回転するだけでもサブミクロンの単位で回る必要がある。
仕上げを行う機械は重切削なんて絶対しちゃダメ!みたいな機械を置いておく事が必要ですよね。
ぶつけたりしたら...((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
それをやっている会社があるんですから凄いです。
本当にシビレました~。勿論設備有っての事ですが挑戦し続けているからこそ、そこに行き付いたんだと思うし、上には上があると言う当たり前の事を久々に思い知らされました。
それでも目標値は外してしまう。そりゃそうだ(苦笑)
寸法公差は何とかなっている様ですが、幾何公差がネックの様です。
まぁ目標値なので、要求精度には届いているのかな?
正直言って情けない話し、このレベルはうちでは測定出来ない。
出来たとしても合ってるかどうか自信が無い...無念のギブアップ。
図面としては非常に挑戦し甲斐のある図面ですが、何本かやって奇跡的に上手く出来た。これじゃダメですよね?初っ端から奇跡を考慮に入れる仕事は無いだろ。
うちも±0.004なら切削で出す事は可能だと言えます(勿論形状や径にもよります)が、±0.002はひるんじゃうな。
例えば±0.004で100個。マイナス目は怖いのでプラス0.004の方で加工する事になると思います。
その結果0~0.004の間で全て納まった、すなわち±0.002達成。これなら挑戦しても...と思いますが交差として図面に±0.002と記載されちゃうと、どうにも怯みますね。
図面は参考で見せて頂いたのでうろ覚えですが確かφ70位の内径だったと思います。(10㎜程度の肉厚の炭素鋼)一桁代のピンとかじゃ無いんです。
真円度は0.001以下に抑える必要がある。これだけでも結構大変と言うか...(;^ω^)
それでも数点見せてもらった図面の中で出来そうな図面がありました。
それだけでも構わないとの事でしたので一応見積もってみるつもりですが...
それにしても、やっている会社があるって事が凄いです。「いや~凄い」を連発してました(苦笑)。
私も1社、同じステージでやっている加工屋さんを知っています。物凄くシビアに温度管理をされてるし、話していると加工に対する考えが普通の考えの一歩先を言ってると思える事が多々あります。
そこの会社さん以外では初めてだったし、本当に久々の衝撃でした。
ホント上には上がありますね。まだまだだな。