2018年3月、今月の一品

モータージャケットです。
一見大した物には見えませんが、結構シビれる仕事です。
STPG-200A Sch40、全長182
Rc3/8ソケットを溶接し内径の両端、幅15㎜をφ203H7程度の交差(同軸0.03)、真ん中をφ206で逃がす。
両端のH7交差もそうですが、片側の端にφ209のOリング溝(交差0.05)があって、これがまた面倒です(;´Д`)
溶接前にザックリ荒加工して溶接。
ソケット座らせる為に外径をソケット外径に合わせて軽く座ぐり加工。
溶接…やっぱり引っ張られますね。まぁ織り込み済み。

仕上げ前に汎用に乗せて前加工。
油圧のパワーチャックは薄肉の仕事には不向きですよね。
Sch40だと外径φ216.3 肉厚は8㎜でφ200.3になりますが、内径加工で肉厚6~7㎜になります。
φ200を超えの品物をφ100以下と同じ感覚で把握するとトンデモ無い事になっちゃいます。おまけにSTPG、要するにSSです。
恐らく、すっ飛ばない圧力で把握して加工すると0.2位は歪になると思われます。

そしてこの仕事のイヤらしい所は同軸度0.03。
同軸度0.03、普通に把握できる品物であれば外径を問題無い程度に加工しちゃって、トンボして加工すれば問題無い数値です。
(もしくは内径把握?端面から20㎜程度を逃がしてφ206の所で把握出来る様に高爪を加工…
ん~ダメだなこれは)

外径黒皮指示でしたが、一発加工するか?とも思いました。油汚れとか結構凄いしね。
ですが、取りきるまでに恐らく径で2㎜弱は追い込む必要があるでしょう。
そうすると更に薄肉になっちゃう訳で…
大き目の13Aパイプからの加工でも良かったかもしれませんが、外径にソケット溶接するし、
いずれにしても治具は必要になるので図面通りに進めました。


溝はやっぱり一工夫必要でしたが、まぁ何とかクリア。
同軸度は同時加工でクリア。
問題は歪ですね。

二点マイクロと三点マイクロで測定。0.03程出ましたが、交差内に収めてクリア。

三点マイクロはお客様からお借りしました。ありがとうございます!
こんな大きな三点とリングゲージ持ってる会社さん、中々ありませんよ(;^ω^)
溝の計測はキャリパーゲージに延長足を付けて計測、幅はグルーブマイクロ。
(φ250位までは三点そろえようかな…めっちゃ高いんですよね…ゲージも(;´Д`))

数量2個。
また事故が起こらない様にガッチリ梱包してw

上手く収まりました。

たまには製缶品も面白いですね。( ^ω^ )


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