先週末辺りから社員に少し難しい仕事をやってもらってます。
まずはリング形状。普通に旋盤加工すればイビツが0.04は出てしまう。
「どうしてもイビツになってしまいます」
ん~む。こういうケースは放っておけば良いと育成マニュアル等には書いてありそうですね。
だけど仕事と言うのは納期がある訳で、この仕事も次の日納期(;^ω^)
遅くまで苦しんでいたので、答えをチラホラと出しました。
そこそこ上手く進んだのと、お客様に多少の猶予も貰えたので何とか収まりました。
お次はSUS304シャフト。
細長い形状です。各段は±0.01程度の交差と先端ネジ。
寸法精度は出せる様になっているので形にはなりますね。
ただし、ネジの軽度ビビりとシャフトの振れが問題。
偏心検査機でみると両端0.01~0.015、中央付近で0.04。これじゃダメですね。
考えられる原因は色々あります。これも口出ししてはダメだと思うんですが納期が...(;´Д`)
一応回答に近い物を教えて物になりました。
次回は最初から最後まで自分でやってもらいたいけど...
知恵や経験はトライ&エラーの繰り返しで身に付く物だと思うんです。
私自身も振り返ってみると「ドリル切れねー」とグラインダーの前で砥ぎまくったり、超硬ロウ付けバイトやハイスバイトと格闘したり...
夢中になって一日中やっていた記憶が...「給料泥棒!」と当時の社長に言われたなぁ(;´Д`)それでも中々上手く行かないんですよね(笑)
現在も夢中で機械と格闘してますし、材種、工具の種類、治具の構想...本当に夢中要素が多い。
この「夢中」になれる人が向いてる人なのかもしれませんね。
夢中になると言うと楽しいと思いがちだけど、「楽しい」とは違いますよね。なんて言うんだろ?痛楽しいとか辛楽しいとか?
脳内麻薬に犯されてる状態ですかね?
夢中にさせるには興味を持ってもらう事も必要なのかもしれないけど、多分に本人自身の意識に寄る所が大きいと思うんです。
「今の若い子はゆとりの弊害が出てる」等と言う同年代の方々が多いですが、そうであれば我々と同年代(私44です)は腕の立つ技術者が多い?
イヤイヤイヤ、そんな事無いですよね~。
「プログラム?まともに組めない」「回転数と周速(゚Д゚)ハァ?」「材質?解らない」「イビツの意味すら解らない」「傷がついても(゚ε゚)キニシナイ!!」「注意しても聞く耳持たない」...挙げだしたらキリが無い...ラップが出来そうだ(苦笑)
こんな30代、40代多いですよね?つか今まで面接してきてまともに答えてくれた人「0人」です(;´Д`)
だから時代はあまり関係ないと思うんです。
まぁ昨今の「弱い立場の人を必要以上にフォローする」
そしてそれに逆行する行いは完全悪で叩く象徴...こんな風潮が主流の今の時代は「何か違うなぁ」と思いますが。
ちょっと脱線しちゃいました。
自分の意識が重要とは言え、ヤル気スイッチがあるなら押す手助けをしたいとは思うんです。
ですが、人それぞれの捉え方があるから教えるのホント難しい...(´ε`;)ウーン…
うちの仕事はある程度答えが決まってるから、きちんと聞いて自分の中に落とし込んで実践すれば回答に辿り着く。
だからこそ解らない事は積極的に聞いて、まずは先人の知識経験をサクっと自分の引き出しに収める事が上達の近道だと思うんです。
所謂「守破離」
まぁ簡単に身に付く訳では無いので、自分の身になる様に追い込む事は必須ですけどね。
ある程度の所(2年目くらい)までは、言われた事をこなす事すら必死にやらないと出来ないので成長するんだけど、その後ね。
言われた事を出来る様になって、そらなりに貰える様になったら「これ以上やるのは(‘A`)ダリー」みたいになっちゃうんだよなぁ。
適度に限界まで追い込まなければ、休養とっても超回復は起こらない訳で成長は止まっちゃう。
確かに会社にとっては、言われた事をこなせると言う事は必要な人材にはなっていると言う事なので、それはそれで良いと思うけど...
うちの子はそれなりに付いて来てくれてるので本人の意識の部分に関してはある程度持っていると思います...思いたいですが、どうなるやら。
私自身も「この人の言う事なら聞きたい」と思われる様な人間になる為にもっと色々高めないとダメですね。
色々とご教授願えれば幸いです。
2 comments to this article
てって
on 2017年9月18日 at 7:42 PM -
はじめまして。
Facebookにて友人がいいねしてたのを辿って拝読させていただきました。
当方、NC旋盤を扱う会社に勤める者で、おそらく同年代です。
自分の会社ではないものの、雇われの身でありながら難易度の高い仕事を任されてやらせて頂いてます。
書かれてることに共感したので足跡を残させて頂きます。
同年代であっても言われたこともまともに出来ない人も居れば、若い子でも言われたこと以上の成果を上げる子も居ますね。
コンスタントではないものの、それを平均化して、更に上を目指そうと思えるような環境づくりが必要なんだろうなと日々感じております。
私自身もまだまだ発展途上だと思ってますので教えてやろうではなく、共に向上させていこうと肝に銘じて指導(という表現が適切ではないと思いつつも)するように心掛けております。
楽しければ良いのですが、そればかりでもダメですし、考える要素を取り入れつつやらせてみないと解らないかと。
私自身、基礎を叩き込まれてそれ以上はやって考えろで育てて頂いたので、余裕があれば同じようにしていきたいと思ってます。
私自身にももちろん柔軟性が必要とされるんでしょうけど、それもまた楽しまなくてはいけませんね。
長文、失礼いたしました。
daitetsuseikou
on 2017年9月19日 at 7:29 AM -
てって様
コメントありがとうございます。
同年代との事で嬉しいです。
私の周りの仲間も同じ様な年代で皆さん同じ様な悩みを抱えています。
結局は人それぞれなんだよなぁ。と言うのが私の考えです。
手助けはしているつもりですが、手を出し過ぎて居るかな?と最近思っています。
仰る通り、「余裕があれば...」なんですよね。
ただ、想定している時間をはるかに超えても一向に進まないのを見ると...
ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!となってしまうんです(苦笑)
全くもって楽しまないといけませんね。