お金の話し

私はよく従業員にお金の話しをします。
お金が全てに優先して大事!金こそ全て!と言う訳じゃないですが、お金は大事ですよね?
一定以上のお金は心に余裕を与え、一定の自由を担保する。

個人単位でもそうですし、会社単位で考えても同じです。
単純に売上○○億!等、威勢の良い数字聞くと「おぉ~」となります。商売の規模を考える上で重要な数字ですが、これを個人に置き換えると売上=給与かな?
例えば給与40万、全部を自由に出来る訳では無いですよね。当然諸々引かれて所謂手取り額となるのが大体35万位でしょうか。ここから生活費として住宅ローン(家賃)、交通費(車ローン)、光熱費、食費、通信費、これに教育費等々が入って合計で34万だとすると「俺の小遣い10,000円(´ε`;)ウーン…」
いくら売上(給与)が良くても、それだけで判断するのはちょっと違いますよね。

我々の仕事は「作って売る」です。もうちょっと突っ込んで言うと
「材料+工場設備を稼働させる為の費用+売る為の費用(検査やら納品やら営業やら色々)+人件費<売値」と言う価格設定の物を売る事ですよね。

大事なのはどれだけ効率よく回せているか?どれくらい利益が出ているか?ですよね。
指標になる見方は様々ありますが、給与、製品価格、製造原価の関係性は少しでも解っていた方が良いと思う。

私もはじめから数字に詳しかった訳では無いですし今も詳しく無いですが、改めて数字で見ていくととても面白いし従業員達も闇雲に「効率!効率!」「早く仕上げ!」なんて言われるより解り易いと思うんです。
え?そんなん気にしない?会社(社長)が勝手にやれ?いやいや、一緒にやろうよ~。
仕事もっと楽しくなるよ?

まぁこれも人それぞれと言っちゃぁ人それぞれ。「んなもん面倒だっつぅの」って人もいる。(と言うかそっちの方が多いかな?)
それならそれで良いんだけど、そう言わずにちょっとやってみて欲しい。仕事で悩んでる人も一度計算してみて欲しい。
もし不満がある状態だとしても会社の違う側面が見えて、また違う考えになるかもしれない。
具体的な数字ってモチベーションの一つにもなると思うんです。

黒字を出さなければ会社としては存続出来なくなる訳で、お金って凄く会社と結びついている。
そんな事は言われなくても解ってるよ。と思うかもしれない。だけど「損益分岐点」なんて言葉を知ってる人って少ないと思う。普通に「きちんと」働いて給与もらってれば良いじゃんって思う人が多いと思うけど、その「きちんと」の部分を「きちんと」把握出来てます?

ここが少しでも理解出来るようになると、会社(上司、社長)ともっと建設的な話しが出来るようになる。これについては断言出来ます。(勿論お互い喧嘩腰はダメよ)
そして、どれだけ自分が会社にとって必要とされているか?も解ると思う。
それを踏まえた上でまた仕事と向き合うと違う面白さが出てくると思うし、社長(上司)の違った顔が見えてくるかもしれない。

様々な技術を駆使して作り上げた時の達成感に金銭的な理解が加わると本当に面白いです。
仕事は金だけじゃないかもしれないけど、達成感や誇りだけでは食っていけない。

勿論会社側も数字をきちんと説明しないといけないです。と言うか数字が無いと計算も出来ないし何も解らないですね(^_^;)。「あまり数字(お金)は表に出す物では無い」という人も多いです。
「これだけ利益出てるなら、もうやらないで良いじゃん」とか「利益出てるのに給与に反映されないなぁ」等と思われちゃうと確かに厳しい、と言うか悲しい。
ですがお互い理解を深めるには、この辺の透明化は大事なんじゃないかなぁと思うんです。

まぁ、お互いが理性的に話しあえる様になるには、お互いが一定以上の仕事レベルに達している事が条件になりますね。見積り内の時間で仕事(加工)が出来る様になれば、一定以上のレベルと言えるでしょう。
これ位の仕事レベルになると具体的な目標を立て難いですが、金額の概念を仕事に入れると更に深く踏み込めると思います。

よく聞く「だから日本(日本人)は欧米中に比べてダメ」というセリフが私は好きじゃないんですが、多くの日本人はあまりこの辺の事に触りたがりません。
私が言えた事じゃありませんが、長らく飢えと言う感覚から離れている日本人は生きていく為に何が一番必要なのか?という点を見落としていると思う。生きる為に一番必要なのは食べ物です。今の社会で言うと「食べ物=お金」じゃないでしょうか?

和を貴ぶ日本人の気質とお金に対して深く考える事(執着)の忌避から「お金は欲しいけど、それほど詳しく知りたくもない」と言う何とも駄々っ子の様な気質が形成されているように思えてなりません。
(今はこれに自分自身の自由な価値観等と言う物も含まれますね┐(´∀`)┌ヤレヤレ)
だから何度話し合いを行っても平行線のままなんだよなぁと思うんです。

これは中途採用希望でうちに面接に来る方達、その中でも現在(直前)の会社とあまり良い関係になってない方にも良く見られる傾向です。社長や会社に対して不満があるのは解るけど、やっぱりお金がかかっている訳で経営側はそれを常に念頭に置いて話しをしているハズです。それに対して意見を言う時に仕事と給与に対して何も解らないのであれば、それはただ単に感情的な不満(要するに愚痴)を述べているだけに見えてしまう。それじゃ建設的な話しは出来ないと思うんです。(もちろん違う理由もあると思いますが)
そんな状況で転職した所で結局はまた同じ事なんじゃないかなぁ。

今後さらに世界的な考え方が求められている事は間違いないですよね。
経営側も従業員側ももう少し突っ込んで仕事とお金に対して考えるべきなのでは?と思います。


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