12月ですね~。ホントあっという間。毎年同じ事を言ってますが、同じ事を繰り返すのがオジサンですから(;^ω^)。
徐々に駆け足な雰囲気になってきますよね。
と言っても景気はあまり良いとは言えない様です。
11月末、油屋さんが見えて、なんと来年のカレンダーを持ってきました。
「まだ早いよ~」なんて話したら、「今動きが凄く悪くて、いつもは年末にやる油の入れ替えを今やってる会社さんが多いんです」なんて言ってました。
ちょっと驚きです。
「ドラム缶が足りなくなりそうなんです、社長の所は大丈夫ですか?」と聞かれたので「うちはまだイイや」と答えましたが、それだけ多くの会社さんで仕事が薄くなってきてるのかと思ってゾっとしました。
うちは何とか忙しくやらせていただいてます。ありがとうございます。
ですが、やはり備えておくべきですよね。
新規開拓と既存のお客様に対する更なるアプローチ。当然これまでも行ってきましたが、今回は中ロットに狙いを絞って動いてます。
中々厳しい戦場です。
まぁ初めから美味しい仕事なんて、それこそ中々無いですよね。
うちもあまり得意な分野とは言い難いので新鮮です。
「いや~この価格は厳しすぎる!」と思う様な物も継続が見込まれるので、その場限りの加工では無く、治具使用を念頭に置いて見積もると意外と価格がマッチしてくるので面白いです。
物になりそうな案件が数点あって、一応ここでも戦えるかな?と言う手ごたえを掴めました。
そんな中、少し気になる事が...
ある案件の話しを進めていく中、見本として見せてもらった品物が酷い出来でした。
(リング形状の品物)
歪が0.1以上ある為、歪の場所によっては寸法が大きく外れています。これじゃお客様が「既存の加工屋さんから変えたい」と仰るのも当然だと思いました。
価格の問題もありますが、安いからと言って何でもアリでは無いと思うんです。
これ程寸法がいい加減なのは、恐らくノギス計測だからでしょう。
デジタルのノギスは1/100ミリまで表示されますが、測定力の高い人が計測してもマイクロの正確性には及びませんし、測定力に自信のある人でも「絶対に責任もてるか?」と問われれば「否」となるでしょう。と言うより測定力の高い人ほどノギスによる1/100ミリ台の数値は信用しないんじゃないかな?
やはり0.1以下の交差はノギス計測では品質のバラつきが出るし歪の発生にも気づかない。
(にも関わらず、ノギス測定だけの会社が本当に多いです。)
我々部品加工屋は品質の維持には拘る必要があると思う。だってここが適当だと、それってもう趣味のレベルですよ。それとも作っちゃえばOKって事なんですかね?
そんなんだから適当と思われて、いつまで経っても価格で叩かれるんじゃないかなぁ。
余程特殊なマイクロじゃなければ、パートレベルでも扱いは可能だし、パートさんも「歪が結構酷い」と言うのを認識して報告してくれます。
勿論突き詰めていくと「じゃぁそのマイクロがあってる補償は?」「校正期間は?」「測定温度は?」となっていき、際限無いという方向になりそうです。ですが逆に言うと今の部品加工現場は、これに答えられる位のレベルを求められてると思うんです。それも価格に折り合い付けながら。
(これを担保するのがISOという事になりますが、ISOについては以前書きました)
確かに昔は入ればokと言うような風潮でしたし、装置を自社で組んでいる会社では今でもそうかもしれません。
ですが、責任の追及が訴訟大国アメリカの様になってきた昨今。原因究明の為の様々な情報は簡単に取れる様になり、測定力が飛躍的に向上した現代では少しのミスの見落とし(隠蔽とも取られかねません)が命取りに成ります。これはメーカー側も我々側も同じ事。
それにやっぱり良い物は良いです。これもちょっと書きましたが、やっぱりスムーズに動く、キッチリ寸法が決まると言う製品は高いかもしれませんが、評価が高く売れています。
良い物を作り上げるには相互理解が大事でお互いがリスペクトしあえる関係が必要だと思います。
責任を擦り付け合う様な関係で良い物が作れるとは思えないです。
当たり前と思うかもしれませんが、意外とこれが出来てないケースの方が多いんじゃないかなぁ。
今回の営業活動でもそれは感じられました。
お互いが相手の揚げ足を取るのではなく、歩み寄る必要が昔以上にあると思う。これも以前書いてますね。
何度も書くと言う事はそれだけ加工現場(会社)とメーカー側の認識が離れていると実感してしまうからでしょうか...
このところ、急に寒くなって体調崩してる方もいらっしゃる事と思いますが、これからが年末本番。頑張っていきましょう。