手形商売

今月もあっという間に中盤を過ぎました。
年末に向かって慌ただしさが増して来た様にも思えます。
新規のお話しもチラホラ出て来ていて有り難い限りです。

新規取引先が増えて売り上げが上がるのは、本当に嬉しいですよね。
ましてや弊社の様に実際に物を自社で作って売ってる会社にとっては、自社で作った製品が認められた証でもあります。

先だって書いた新規のお客様のスリーブも上手く収まって良かった良かったと思っていたら、その後ご連絡をいただき、「うちの受け入れ試験を一発で通るのは本当に珍しい!」とお褒めのお言葉まで頂けました。
わざわざご来社いただき「ぜひ継続して付き合って欲しい」とまで言って頂き本当に嬉しかったです。
ありがとうございます。
そんな事もありつつ少しずつですが、ご新規のメーカー様にもご支持頂ける様になってきました。

売り上げも上がって順調な様に思いますが、お金が無い!
何でよ?台帳見ても経常利益出てるじゃん!
台帳の中に売り上げは入ってますが、実際にお金が入って来ない...そう手形決済です。

我々の業界、ほぼ全てのお客様が手形決済なんですよね。
この手形決済、誰が始めたんだ?と思い色々調べてみるとこんなページがヒットしました。
結構昔からあるんですね。

以前、弁護士の方と色々お話しする機会があったんですが
「え?まだ手形なんですか!?」と驚かれた事があります。
弁護士さんによって得意分野は色々あるんですが、大体どこの弁護士事務所も受け持った事があると思う債権回収。
本当に難しい案件だそうです。
出来るだけ手形決算は避けた方が良いとの事でした。

確かに周りの仲間で取引先が潰れた後に債権回収出来たって話し聞いた事無い。
中には5,000万以上の不渡りを喰らった仲間も居ます。

そして破産した人でも最低限の生活をする為に救済しなきゃならないと言う建前があるので、同じ場所で同じ仕事を継続する事が可能。こういった会社、結構あるそうです。
借金は?チャラって事らしいです...父親名義で潰して、今度は妻の名義や子供の名義で再建と言う感じ。
なんだかなぁ。

では手形じゃなくて現金支払いにすれば?とも思いますが、振り出し先もいきなり全て現金化するのは不可能ですよね。それこそ資金ショートしてしまう。
銀行を使って割り引くのもアリですが、手数料を取られる。
ファクタリングにしても同じ事です。
大体売り上げの数%が取られます。
月平均100万位のお客様の場合、年で1,200万。仮にファクタリングだと大体5%位?(2社ファクタリングだと10%以上?)は手数料として取られてしまいます。5%とすると年間60万。

現状我々の業界、9割くらいは手形なんじゃないかな?
年商1億だとすると9000万が手形となり、これを現金化するとなると手数料で450万とられてしまう訳です。人一人雇えちゃいますね。

取引先が増えて売り上げが上がれば上がるほど現金がなくなると言う仕組み。
工具、材料等は基本的に現金払い。回し手形は受けてくれたりしますが、現金払いの場合に比べて仕切値が上がります。
かと言ってメーカー側も製品を作って売るまでの期間は、大元たるメーカーにお金が入って来ない訳でその繋ぎがどうしても必要と言うのは事実ですよね。

政府は手数料分を上乗せした金額の支払いを迫る等の働きかけをするとの事ですが、これは無策と言っても良いでしょう。
かと言ってメーカー側が上乗せしたら、価格に反映される訳で回り回って自分達に帰ってくる。
現状の120日をもう少し減らしてもらうと言うのが一番現実的なのかな?
もしくは三社ファクタリングを基本とするとか?

まぁ台帳上、利益出てるとなるとパーっと飲みに行っちゃうのを止めれば資金繰りも良くなるとは思います。思いますが...けどさぁ...
全くもって悩みは尽きませんね(;^ω^)


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