2024年、倒産が増えています
昨年2024年の倒産件数は、ここ数年でも特に多かったようです。
実際、うちの周りでも「やむなく会社をたたむ」という会社さんが目に見えて増えてきました。
帝国データバンクによると、**2024年度の企業倒産件数は1万70件(前年比13.4%増)と、11年ぶりに1万件を超えたそうです。
東京商工リサーチの集計でも、同じく1万144件(前年比12.0%増)**と、同水準の増加が報告されています。
理由としてよく挙がるのは——
・商売として成り立たない
・人が集まらない
・後継者がいない
こうした課題はそれぞれ独立しているようで、実は深く絡み合っているのではないかと感じます。
協力会社がなくなるという現実
今回、長年お付き合いのあった協力会社さんが事業を終えることになりました。
正直、こんなに影響が大きいとは思いませんでした。
代わりの会社を探すだけでも大変。
新しい取引先と納期や価格を一から交渉し直し、さらに得意先にもその事情を説明して了承を得る。
それでもまだ終わりではありません。
一番大きいと感じたのは、「信頼関係」を築き直すこと。
仕事のやり方や品質への考え方、タイミング、ちょっとした暗黙の了解——
そういう積み重ねがゼロになるのは、思っていた以上に重い。
会社は法人だけど実際は人が動かしているものであって、“血の通った存在”なんだと、改めて感じさせられました。
生き残るために、備えるということ
どんな事情があるにせよ、私たちは今後も生きていかなければなりません。
そのために今、備え、工夫し、継続していく必要があります。
特に、金属加工業のように後継者や成り手が少ない業種では、
「この先も続けていけるかどうか?」という問いの重みが年々増してきています。
ちなみに、同じく帝国データバンクの調査では、人手不足を主因とする倒産が2024年度は過去最多の350件、
さらに物価高を要因とする倒産も925件に達し、こちらも過去最多とのことでした。
自分たちの業界だけ良ければいい、では済まない
「日本を復活させよう!」なんて大それたことは思っていません。
ただ、今はどの業種でも「事業を継続する」こと自体が難しくなりつつある気がします。
仮に私たちの業界だけがうまくいったとしても、周囲の産業が沈めば結局は影響を受けます。
孤立しては生き残れない。これは製造業に限らず、すべての業界に言えることだと思います。
皆さんは、どうされていますか?
こうした状況の中で、皆さんの現場ではどのような取り組みや備えをされていますか?
「うちはこうしている」「こんな工夫をしている」など、いろんな声をぜひ聞いてみたいです。