ローレット加工

連休中日。今日も加工してる訳ですが(;^ω^)
まぁ常にやってないと腕は落ちるモンだと言い聞かせつつ、今日はローレット加工なんぞを致しております。

このローレット加工、敬遠される会社さん結構多いですよね。
メジャーな加工の割に頻度はそれほど高く無いので、ノウハウが貯まり難いと言う所が原因の一つでしょう。
表面に溝を作る、スプラインとはまたちょっと違うので一本一本加工するのはナンセンス。専用工具を使うのが王道ですが、これが結構クセのある工具なんですよね~
一番の用途は滑り止めでしょうか。大した用途じゃないんですよ。滑り止めですから。
ですが、見た目に直結するので平目のローレットなんぞは特に神経使います。

今日やっていたのは、うちでは定番のシャフト。2ピースになっていて合体させて全長510、ローレット部はφ40。P1.5の平目です。
このシャフトの時は切削ローレット。



こちらのシャフトはS45C。ローレット部はφ200でピッチ0.8の平目です。
ローレット部はφ200、軸部はφ70h7。全長は850程度になります。
色が違うのは高周波で焼き入れしてるからです。
こちらの用途はスリ下ろしとの事です。
ローレット目が落ちたので焼きなまして再度目立てして欲しいとのご要望でした。

ローレットの一番の問題点は「曲り」だと思います。色々な原因がありますね。
回転方向へ引っ張られるように曲がるので、この辺を考慮して心高さを調整してあげると結構上手くいきます。
後は~食い込みが浅いと目がダブったりするので、この辺も考慮したいです。
かと言ってピッチ以上切り込んだりするとコマの刃が欠けます。切粉の排出も大事になるので切削液をしっかり刃先にかかる様にしてあげる。
はじめの食いつきの時の幅。あまり広いと負荷がかかり過ぎてダメ。かと言って狭すぎるとグニャっと曲がる。食いつき後のドゥエルタイム。
バイトの傾きや周速にも気をつける...結構あるね(;´Д`)
工具メーカーに問い合わせても材料、形状、機械が違うので一般的な対処しか教えてくれません。と言うかメーカーもそれしか言い様が無いのでしょう。

ローレット加工に限らず複合的な要素が多い加工は一つ一つの条件をきっちり出してあげる事が重要です。
上手く行かなかった時に何が原因か解らなくなってお手上げ状態になっちゃうから。
どうしても上手く出来なくて何時間も格闘している時にふと気づいたら、
ボルトを締め忘れていた...ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!
とか結構あったりするんで(苦笑)
んでもって、締めてない状態で条件出していたからやっぱり上手くいかなくて、また一からやり直しとか...。・゚・(ノД`)・゚・。

心高さが最重要事項と言う観点からみると山田マシンのローレット工具は結構優秀なのかもしれません。工具に高さ調整機能が付いてるから。
ただ結構良い値段なんですよね...Y軸付の機械がある場合はY軸機でやるのが良いと思います。
データも取り易いしね。

と言う訳で今日は終了。
お疲れ様でした。


2 comments to this article

  1. 富田

    on 2018年7月4日 at 5:56 PM - 返信

    初めまして富田と言います
    ローレット加工拝見しました、すごいですね
    現在機械設計をしていますがS45Cのパイプ約φ50長さ約1200㎜に平目のローレット加工
    を施した部品を組込みたいと考えていますが
    加工できる会社を探しています。
    大鉄精工様で加工出来ないでしょうか?
    前向きなご検討お願いします

    • daitetsuseikou

      on 2018年7月5日 at 2:51 PM - 返信

      富田様
      ありがとうございます。
      φ50で長さ1200㎜全体にローレットでしょうか?
      現状の弊社設備ですと長さは900㎜程度までになるので厳しいです。申し訳ありません。
      かかる機械があったとしても1200㎜となるとビビりが出てしまって厳しいかもしれません。
      裏ワザと言うか力技で一本一本ミーリングと言う手段もありますが、複合となると
      600程度の長さが一杯です。
      何とも情けない話しで申し訳ありません。

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